本革ステアリングにカバーを付けるのはダメ?

目次

本革ステアリングの傷みに関するご相談内容

ハンドルカバーを外したら、本革ステアリングの表面がボロボロになっていました…綺麗にすることは可能でしょうか?

おそらくリペアできると思いますが、よろしければ実際に拝見させてください。

ハンドルカバーを付けることで、逆にステアリングを傷めてしまわれたご相談は、これまでも何度もありました。

本革ステアリングにカバーを付けるデメリット

本革ステアリングの表面が塗装されている事を知らない人も多いのではないでしょうか。革の表面だと思っている部分は実は塗装面(塗膜)なのです。そうでなければ、動物の皮が車の内装色にピッタリ合っているはずがありませんよね。

そんな本革ステアリングにカバーを付けることで、以下のようなデメリットが発生する可能性があります。

本革ステアリングのカバー
デメリット
  • 本革ステアリングの塗装面が剥げてくる
  • 本革ステアリングの塗装面がベタつく
  • 本革ステアリングにハンドルカバーの痕が付く
  • 本革ステアリングの表面が変色する

本革ステアリングを守ろうとしてハンドルカバーを付けたのに、逆に傷めてしまう可能性があるということです。

カバーでステアリングが傷む原因

カバーでステアリングが傷む原因として考えられることは以下の通りです。

  • 熱がこもる
  • 湿気がこもる
  • 圧力(締め付け)が掛かる
  • ステアリングの塗膜が溶け出して、カバーの裏地にくっつく
ハンドルカバーの裏側

ハンドルカバーの裏側には、滑り止めの為の立体的な模様や品番やメーカー名が刻印されていて、この痕がハンドルに付いたりもします。

ハンドルカバーの痕
ハンドルカバーの文字の痕

ステアリングを擦れから守るつもりで付けたのに、逆に傷めてしまっては本末転倒ですね…

ハンドルカバーを外した本革ステアリング

実際にご来店いただき、ハンドルカバーを外した本革ステアリングを拝見しました。

傷んだ本革ステアリング
傷んだ本革ステアリング全体
傷んだ本革ステアリング
傷んだ本革ステアリング上部
傷んだ本革ステアリング
傷んだ本革ステアリング下部

全体の塗膜が傷んでシワシワになったり剥げたりしています。

ステアリングリペアのビフォーアフター

事情によりリペア施工工程をお見せすることはできません。下処理を行なって表面を整え、仕上げのために専用の塗料で塗装することになります。もちろん塗料は特殊な革専用のものとなっています。

ステアリング全体のビフォーアフター

傷んだ本革ステアリング
ビフォー
ステアリングリペア後
アフター

ステアリング上部のビフォーアフター

傷んだ本革ステアリング
ビフォー
ステアリングリペア後
アフター

ステアリング下部のビフォーアフター

傷んだ本革ステアリング
ビフォー
ステアリングリペア後
アフター

かなりの時間を費やしましたが、無事にリペアをすることができました。元々あった革風の模様は全く同じには再現はできませんが、革っぽい感じの模様を作って風合いを再現しました。

結論:ハンドルカバーはできるなら付けないほうが良い(私見)

ハンドルカバーは、デザインを簡単に変えることができる、人によっては握りやすくなるなどのメリットはあります。

しかし本革ステアリングを傷めてしまうというデメリットもあります。すべてのステアリングでこの様になるとはかぎりませんが、どうしても付けなければいけない理由がない限りは、私的にはカバーはお勧めしません。

もしもカバーのせいで傷んでしまったら、今回のようにリペアをすることも可能です。

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代表の江頭が、最高の技術と材料で、真心を込めてリペア作業を行ないます!

代表江頭健二
エガ社長

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傷んだ本革ステアリング

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