風合いや手触りが素敵な自動車の革シートですが、元はといえば動物の皮です。人工物ではなく生き物ですから、経年や使用によって色剥げや変色が発生しやすいのも当然です。経年によるひび割れや破れなどと劣化してしまうのは仕方がないことだといえます。
ボディーはピカピカなのに革シートがボロボロだと愛車の魅力も半減ですね…
ドアを開けると傷んだ革シートが目に入って、乗るたびに気が滅入ります‥
と、そんなことを言われるお客様もいらっしゃいました。
そんな劣化した革シートの対処方法は4つあります。
- 革シートごと取り替える
- 表皮を張り替える
- シートカバーを付ける
- インテリアリペア施工で補修する
ではそれぞれの解説と、メリットとデメリットを紹介します。
1.革シートごと取り替える
これは革シートごと取り替えるという方法です。取り替えるシートにも以下の3種類があります。
- 新品シート
- 中古シート
- 社外品シート
新品シートに取り替える
メリット 一番綺麗になる方法
新品なので当然ながら一番綺麗になります。
デメリット 高額になる
車種や型式によって変わりますが、シートの価格だけでも一脚あたり10万円〜70万円程度になります。さらに取り替え工賃も必要になります。
中古品に取り替える
ヤフオクなどで中古の革シートが出品されていますので、それを買って取り替えるのも一つの手です。
私たち車業者が、解体屋さんのネットワークで探すこともできますが、写真が見れなく現物が届くまで程度が分からないので、あまりお勧めできません。
メリット 新品より安い
中古品ですので、新品よりも安く購入することができます。
デメリット 希望のシートが無い場合がある
そもそもあなたが欲しい革シートが出品されていないと購入できません。同じ型の革シートが見つかっても、色が違っていたりという問題もあります。配線が合わないということもありえます。
また中古シートの傷みの程度もそれぞれです。
届いて見てみると、出品写真では分からなかった傷みがある場合もあります。
社外品シートに取り替える
レカロシートなどの社外品に取り替えるのも一つの方法です。スポーツタイプのお車でよく見られる方法です。
メリット 純正革シートより安い
純正シートより安く購入できるものが多いです。
デメリット 車内のデザインが変わる
車内のデザインが変わってしまい、良くも悪くも雰囲気が変わります。また取り付けられるシートを探すのが大変で、間違えると取り付けできません。
2.表皮を張り替える
革シートの表皮を張り替える場合は、メーカー純正生地を使用する方法と、そうでない生地を使用する方法があります。当然ながら純正生地の方が違和感は少ないですが、そのぶん高くなりますし手に入らない場合もあります。
メリット 新品同様になる
張り替えた部分は新品の生地が使われますので、シート自体も新品同様になります。
デメリット 施工期間が長い
張り替えは施工期間が比較的長くかかります。取り替えより安いですが、それでも1脚で10万〜20万円程度になりますのでお手軽にできる金額ではありません。部分張り替えも可能ですが、周りとの違和感が生じやすいのが難点です。
3.シートカバーを付ける
シートカバーを付ける事で、傷みを隠すことができます。安いものは明らかにシートカバーと分かりますが、その車種・型式専用のものを買えばシートにピッタリとしていて、違和感のない感じになります。
メリット 比較的安価でできる
取り替えや張り替えにくらべ、比較的安価で購入できます。全部のシートにシートカバーを付ければ、傷みも全く分からなくなります。
販売価格は数千円〜数万円ていどです。
デメリット 純正革シートの風合いが無くなる
せっかくの高級感が特徴の革シートが隠されてしまい、少し安っぽくなってしまいます。また、傷み自体が見えなくなっただけなので、カバーの下で傷みが進行していく可能性があります。数年後にシートカバーを外したときに、革シートがとんでもなく傷んでいるかもしれません。
4.インテリアリペア施工で補修する
弊社の得意なインテリアリペアです。インテリアリペアとは、車内のインテリアを、取り替えや張り替えをせずに補修する技術です。部分補修から全体的な補修まで可能です。革シートの部分補修は18,000円(税別)〜となっています。
様々な下処理を行なった後に、専用の特殊な塗料で塗装をすることで、革独特の風合いを残しながら、違和感なく補修をすることができます。
メリット 安くて早い
施工期間が短い。
取り替えや張り替えに比べて、ダントツに安く済ませられます。また施工期間が短く済みます。(部分補修は2時間〜)
部分補修が可能なので、傷んだ部分だけを綺麗にすることができます。
デメリット
破れがあるなどの傷みがひどい場合は、リペア痕が残る場合があります。
素材の革の傷みがひどい場合は、リペア後に再発する可能性があります。また施工できない場合もあります。
インテリアリペア施工例
インテリアリペアの詳細はこちら
劣化した革シートの対処方法まとめ
4つの方法をご紹介しましたが、どれが最善なのかはユーザー様が決めることだと思っています。
インテリアリペアが一番良い方法だと言うつもりもありませんし、実際にお客様のお話を聴いてみて、弊社ではやっていない張り替えや取り替えを提案することもあります。
対処方法の例
お金は高くても良いから新品(同様)にしたいです。
取り替えか張り替えをお勧めします。
傷んだシートが恥ずかしいから見えなくなればいいです。
それでしたらシートカバーが良いと思います。
純正の革シートの風合いは残しつつも、低価格で綺麗にしたい
はい、インテリアリペアをお勧めします。
このように目的によって対処方法が変わってきます。
弊社ではお客様のご希望を最優先にした提案をいたします。お気軽にご相談ください。