2019年8月27日~28日に発生した豪雨で、佐賀県・長崎県・福岡県で大変な被害がありました。
地元佐賀県では、50代の男性が乗った軽自動車が流されて、車内から遺体で発見された事故がありました。
原因は分かりませんが、もしかすれば車のガラスを割って脱出できれば助かっていたのかもしれません。
そう考えまして、今回は水没車から脱出する方法をまとめました。私自身が水没したことはありませんので、聞いた知識や調べた知識をまとめています。
まずはこの動画をご覧になっていただければと思います。
自動車は水没すると水圧でドアが開かなくなる
自動車が水没すると、外からの水圧でドアが開かなくなります。ドアが開かないと分かったらドアを開けるのはすぐに諦めてください。
車が沈んでしまうまでには1分~5分ほどしかないようです。一刻も早く脱出するためにやるべきことを解説します。
シートベルトを外す
まずシートベルトを外して身動きが取れるようにします。
窓が開くか試す
もし手動式の窓でしたら問題はありませんが、パワーウインドウでも水没をしても窓が開く可能性があります。窓が空いたならばすぐに脱出してください。
窓が開かなければガラスを割る
窓が開かないと分かったら、ガラスを割って脱出することに意識を向けましょう。
どのガラスを割るべきか?
まず絶対に知っておくことは、フロントガラスを割ることはまず無理だということです。交通事故のときに備えて合わせガラスになっていて間にフィルムが入って割れにくくなっています。
ですので、ドアのガラスを割るようにしましょう。
自動車のガラスは想像以上に硬い
自動車のガラスは非常に硬い上に、狭い車内で身動きが取りにくい状態ですので、ガラスを割るのは非常に困難です。
緊急脱出ハンマーで割る
最善の方法は、緊急脱出ハンマーでガラスを割ることです。自動車のガラスを割るために作られていますので、女性でも簡単に割ることができます。
自動車に常備しておいたほうが良いと思います。シートベルトを切るカッター付きのものが良いと思います。
緊急脱出ハンマーがない場合
この記事で最初に紹介した動画では、緊急脱出ハンマーが無い場合にはヘッドレストの金属部分やヒジなどで割ると紹介されていますが、そう簡単にはいきません。
ロードサービスのJAFが検証した動画がありますのでご覧ください。
この動画でも分かるように、緊急脱出ハンマー以外では成功していません。
だからといって、「緊急脱出ハンマーが無いから諦める。」というわけにはいきませんので、他に代用できるものでガラスを割る方法を調べました。
発煙筒と一体型のハンマーピック
発煙筒は常備することが義務付けられていますが、その先端に緊急脱出ハンマーのピックが付いているものもあります。これが車に設置されている場合は簡単にガラスを割ることができます。
一度、あなたの車の発煙筒をチェックしておきましょう。
ヘッドレストを使用して割る
先程のJAFの動画では、叩いて割ろうとしていましたが、それではかなり困難のようです。
しかしこのヘッドレストの金属部分を窓の隙間に差し込んで割る方法があります。
狭い車内でやるにはコツが必要でしょうけど、一応覚えておきましょう。最近はヘッドレストが外れない車もあります。
とにかく硬くて重くて尖ったもので叩く
上記の方法がどれもダメでしたら、とにかく硬くて重くて尖ったものを探しましょう。それでガラスを何度も叩きましょう。
叩く場所は、ガラスの隅の辺りを狙えば、固定されているので割れやすいので、ガラスの真ん中ではなく隅を狙うようにしましょう。
どうしても割れなかった場合は再度ドアを開ける
最初の動画で紹介されていましたが、車が沈んでしまって車内に水が溜まると、外と中の水圧が同じになってドアが開く場合があるようです。
水没車からの脱出方法のまとめ
備えあれば憂いなしというように、緊急脱出ハンマーを常備しておくことが一番良い方法でしょう。1,000円程度で買えるものですから、今のうちに買っておくことをお勧めします。
もしも自動車が水没という事になったら、この記事を思い出していただければ幸いです。