お問い合わせ内容
旧式のBMWの、エボナイト製のハンドルのリペアってできますか?
良ければ実物を拝見させていただけますか?
このようなお問い合わせをいただきました。インテリアリペア事業を始めて十数年が経ちましたが、エボナイト製ハンドルの扱いは初めてでした。お客様にもそのことをお伝えした上での施工打ち合わせとなりました。
エボナイト製ハンドルとは?
エボナイト製ハンドルについての情報を調べましたが、なかなか資料が見つかりませんでした。
分かったことは、昔の一部の車に使われていた硬質ゴムで覆ったハンドルで、硬質プラスチックほど固くなく、木とも金属とも違う、手に馴染むような質感が特徴とのことです。
現在では一部の万年筆や楽器の部品やナイフの柄などに使われているようです。現在は国内でエボナイトを製造しているのは株式会社日興エボナイト製造所さんだけのようです。現在では珍しい素材のようです。
トヨタさん関連のWebページには以下のような記述がありました。
エボナイト(硬質ゴム)製ハンドル
エボナイト(硬質ゴム)製ハンドル – トヨタ産業技術記念館より
国華工業㈱(現豊田合成㈱)の製品ゴム圧縮成型技術で製造された硬質ゴム製ハンドル
[ 1943年 ]
トータルリペア本部に連絡をし、エボナイト製ハンドルの劣化もリペア施工可能だとのことでした。施工手順や使用する材料を指導してもらいました。
傷んだエボナイト製ハンドルの実物
全体的にひび割れが発生し、一部は溶け出したようになっています。
ひび割れの原因
エボナイトが剥がれていた部分を少し削ると、中には木製の芯が入っていました。作りとしては、
- 木製の芯
- 下塗り材(グレー)
- エボナイト素材
となっているようです。
この木製の芯自体に多数のヒビが発生していて、それが表面のエボナイト素材にまでヒビ割れを発生させているようです。
そうなりますと、表面のヒビ割れを埋めたとしても、いずれは木製の芯のヒビ割れの影響で、ヒビ割れは再発すると思われます。そのことはお客様にお伝えしました。
エボナイト製ハンドルリペア後
かなりの時間を費やしましたがリペアが完了しました。ひび割れを消すのがかなり難しかったです。
エボナイト製ハンドルリペアの注意点
エボナイト製ハンドルのリペアの注意点としまして以下のものがあります
- ひび割れは再発の可能性が高い
- 塗装をするのでエボナイトの手触りや質感が変わる
以上のことをご理解いただいた上で、リペアをお受けすることが可能です。
代表の江頭が、最高の技術と材料で、真心を込めてリペア作業を行ないます!
自動車内装の傷みでお困りの方は、お気軽にご相談ください。インテリアリペアの詳細は下記リンクよりご覧ください。