貼り付けてあった機器類の跡がたくさんあるダッシュボードを、プロの技術で見事に蘇らせたリペア事例をご紹介します。
お客様のお悩み:中古で購入したロードスターのダッシュボードの状態
お客様からLINEにて写真付きでお問い合わせをいただきました。

このロードスターのダッシュボードを綺麗にできますか?


写真を確認すると、ダッシュボードには機器類を取り付けていたような、複数の跡が残っていました。



リペアは可能です。ただ、実際に状態を確認させていただきたい箇所もありますので、ご来店いただけると助かります。
写真だけでは判断が難しい箇所があったため、実際に確認させていただきたいと思いました。お客様は車で1時間ほどの距離にお住まいでしたが、わざわざご来店いただきました。本当にありがたく思います。
特に確認したかったのは、取り付け跡が単なる色剥げや変色なのか、それとも別の要因があるのかということでした。写真だけでは判断できませんでした。
リペアの問題点
実際にロードスターのダッシュボードを確認したところ、取り付け跡は色剥げや変色している箇所と、瞬間接着剤が残っている箇所がありました。また、奥の方(フロントガラス側)にも取り付け跡がありました。
実際に拝見して、2つの問題点が確認できました。
瞬間接着剤の跡と対処法


まず気になったのが瞬間接着剤の跡です。固まった状態で表面に残っていました。機器を取り付ける際に瞬間接着剤を使用していたようで、その痕跡が残っていました。通常は特殊な溶剤を使って瞬間接着剤だけを溶かして除去しますが、場合によっては溶けないことがあります。
溶剤で除去できない場合は、接着剤を物理的に削り取る必要があります。ただし、この方法ではダッシュボード表面の模様(シボと呼ばれる凹凸模様)も一緒に削ることになるため、リペア後に違和感が残る可能性があります。



溶剤での除去が可能な場合は問題ありませんが、削り取る作業が必要になった場合は、違和感が目立つ可能性があります。これは実際に作業を始めてみないと判断できません。
塗装の難しさと予想される結果
もう一つの課題は、ダッシュボードの形状による塗装の難しさです。特にダッシュボードの奥側(フロントガラス側)は狭くなっているために、作業スペースが限られています。
このような狭い場所では、下処理がやり辛いのはもちろんですが、塗料を均一に吹き付けることが技術的に困難なため、塗装ムラが生じる可能性があります。
少しでも良い仕上がりのためには、フロントガラスを外すかダッシュボードを取り外すしかありませんが、費用的に現実的ではありません。



最大限の技術で対応いたしますが、構造上、特に奥の部分には若干の塗装ムラが出る可能性があります。
と、問題点もお伝えしました。
このように、事前にお客様へリペアの良い点だけでなく、問題点や仕上がりの具体的なイメージまでしっかりとご説明します。そしてお客様に十分ご納得いただいた上で、正式にリペアのご依頼をお受けしています。
お客様はこれらの説明をご理解いただき、「それでも現状よりは格段に良くなるでしょうから、ぜひお願いします」とリペアをご依頼くださいました。
仕上がりと感想




一番心配だった瞬間接着剤は、上手く除去することができました。ダッシュボードの奥側も、ムラも少なく自然な仕上がりを実現できました。
お客様への引き渡し時の反応こそが、最高の報酬でした。「ここまで綺麗になるとは思っていませんでした!」という喜びの言葉をいただきました。
まとめ:インテリアリペアは専門家にお任せください
近年、YouTubeなどでDIYリペアの動画が数多く公開されています。DIYへの挑戦自体は否定しませんが、素人による修理は状態を悪化させてしまうリスクが高いのが現状です。
DIYで失敗した後のリペア依頼は、通常以上の作業が必要となり、結果的に料金も高額になってしまいます。
一見同じような症状でも、実は様々な原因や状態の違いがあります。それぞれの状況に応じて最適な補修方法を選択する必要があるのです。今回のダッシュボードリペア事例が示すように、インテリアリペアには確かな専門知識と技術が不可欠なのです。
代表の江頭が、最高の技術と材料で、真心を込めてリペア作業を行ないます!


自動車内装の傷みでお困りの方は、お気軽にご相談ください。インテリアリペアの詳細は下記リンクよりご覧ください。