交通事故のご連絡
福岡県に住まれるお客様から交通事故のご連絡をいただきました。
家族で大分県にキャンプに行った帰りに、中央線を超えてきた対向車に衝突をされたそうです。
それなりの事故を想像しましたが、事故当時の写真を見ると想像を上回る交通事故でした。
事故現場は大分県だということで、近くの修理工場にレッカー移動をさせたそうです。
私は「これは全損事故で、買い替えになるでしょうね…」とお伝えしました。相手の保険屋さんも廃車になるだろうと言われたそうです。
しかしお客様は、
「車検も通したばかりですし、思い入れもある車なので乗りつぶしたいと思っていたんです。できれば修理してでも乗りたいのですが…」
との思いをお持ちでした。写真で見る限りは修理もできそうですが、本来なら廃車にして買い替える選択をお勧めする損傷です。
お客様のご意向を最優先させたいので、私としても何とかして修理をして直してあげたいと思いました。
お車を弊社へ輸送
大分県までは遠すぎるので見に行くこともできません…実際に車を見れないのに不安も感じますが、積載車を手配して大分県から佐賀県の弊社に移動をさせました。
実際に見てみると思った以上に酷い損傷でした。一番気になるのが、リアのスライドドアのレールが潰れてしまっていることでした。
しかし足回りやエンジンに損傷があるわけではないので、修理は可能だと判断しました。
下準備
保険屋さんとも打ち合わせをしながら、損傷具合の確認と必要な部品の洗い出しと注文、修理方法の検討など実際に修理に取り掛かるまでにも時間が掛かります。ここまででもなかなか大変です。
このような損傷ですと、見えない部分もありますので、実際に修理をしながらでないと分からない部分もあります。
おおかたの修理方法と必要な部品が洗い出されたら、いよいよ修理に取り掛かります。ここまでで2週間ほど費やしました。
鈑金工程
まずは、ドアやフェンダーを取り外し、シートや内張りパネル等も取り外します。
そしてボディー部分にも損傷がありますので、切り取って新品パーツを溶接して取り付けていきます。
これで鈑金作業の8割程度が終わったところです。ここまでで2ヶ月ほどが経過しました。ここでやっとゴールが見えてきました。
ドアなどの取り付けと調整
ここで一旦、並行して作業をしているドアを取り付けます。
ドアの建て付けの調整や、電動スライドドアがきっちりと開け閉めできるかどうかを調整しながらチェックします。
きっちりとずれなくドアの開け閉めができることを確認しました。
修理塗装
一回取り付けたドア類はまた取り外します。
溶接した部分はデコボコしているので、下処理をして塗装をしていきます。また新品と取り替えた部分は塗装がされていないので、そこも塗装します。
塗装作業は一番繊細な気を使い緊張する工程です。塗装担当はピリピリしているので話しかけることもできません…
車内のクリーニングやリペア
車内にはガラスの破片が飛び散って散乱し、同時に様々な箇所に傷をつけていました。
交換できるパーツは取り替えて、できないパーツは私得意のリペアで修復しました。
車内の飛び散ったガラスは、マットの下まで念入りにクリーニングをして、ガラスの破片を取り除きました。
各パーツの取り付け
外装の塗装や内装のクリーニングが終われば、最終仕上げで各パーツを取り付けます。
ドアのゴムモールやミラー、ガラスなどの取り付けです。
そして修理が終わったのがこちらです。
期間は3ヶ月以上かかりました。せっかく綺麗になったのにヘッドライトが黄ばんで気になったので、勝手にサービスでリペアしました(笑)。
交通事故での自動車の修理もダイ・ケンオートサービスにご相談ください。自動車修理における保険屋さんとの交渉も全て請け負いますのでご安心ください。